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親と離れ離れになった子ザル

Boar-riding Rodeo Monkey Triggers Cuteness Overload in Japan より. 福知山動物園で,親と離れ離れになった子ザルとウリ坊(猪の子供)が仲良く生活し,特に,その子猿がロデオのようにウリ坊の背中に乗るところが評判になっているという. 確かに,かわいいといえばかわいらしい.しかし,私には,どうも哀れさのほうが強く感じられる. 中国では,断腸の思いといった故事や,杜甫の「風急天高猿嘯哀 (風急に天高くして猿嘯哀し)」といった詩句にあるように,猿の鳴き声は哀切の感を呼び起こすもので,また,猿の親子の結びつきには特別なものがあると思われているようだ.単なる詩作上の約束事かもしれないが.上記の子猿に哀れさのようなものを感じるのも,そのようなイメージがあるからかもしれない. そういえば,以前,ネットで以下のような写真を見かけた(リンク切れ). 親と離れ離れになった,生後12週の子猿らしい.上記動画にもあるように,生まれたばかりの子猿は1年ほどは親にぴったりとくっついて離れないという習性があるため,この子猿は,親の代わりに鳩に抱きついているのだろう. 私は,過剰に擬人化した某アニメのようなものはどうも好きでないが,それも首尾一貫しているわけではなく,上記の写真にあるような子猿は,人間のように思えてならない.私も含めて,人間というものは,一皮むけばこの子猿のようなものではないかという気がするからである.