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北杜夫氏死去

作家の北杜夫氏が亡くなったそうです.学生時代,その作品を愛読した作家の一人で,ブログに書こうと思っていたところでした.残念です.年のせいか,こうしたニュースが目につくようになってきました.そしてまた,自分の人生のことを考えるのです. 「どくとるマンボウ」北杜夫さん死去  ユーモアあふれる“どくとるマンボウ”シリーズや、大河小説「楡家(にれけ)の人びと」で知られる作家、芸術院会員の北杜夫(きた・もりお、本名・斎藤宗吉=さいとう・そうきち)氏が、24日死去した。  84歳だった。告別式は親族で行う。  近代短歌を代表する斎藤茂吉の次男として東京に生まれた。旧制松本高を経て東北大医学部に進学。卒業後の1954年、初の長編「幽霊」を自費出版した。 http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20111026-OYT1T00081.htm

昔飼っていた犬

http://aplacetolovedogs.tumblr.com/post/10952944813/submitted-by-lzlikescricket-adorable-pup より: 昔,実家で飼っていた犬にとてもよく似ている.首輪の色や形までそっくりである.耳の形がちょっと違うくらいか.その犬は,私が中学生のころ拾ってきたもので,捨て犬だった.見つけたときは,タオルを敷いた段ボールの中に入れられていて,とても小さく,よちよちぎこちなく動いていた.鳴き声もたててなかったような気がする.そして,なんだか,とてもミルクくさいようなにおいがしていた記憶がある.最初はとても小さく,首輪や鎖をつけると,それがあまりに大きく不似合に見えるほどだった.それが,半年もたつとすぐに大きく成長して,普通の犬くらいの大きさに育ったように思う.中学生のころ初めて飼った犬だったせいか,私にとっては,世界一可愛くまた世界一賢い犬だった.しかし,15年ほど生きて,最期はフィラリアで死んでしまった.それ以来,もう犬を飼う気にはならない. 別の某ブログでも書いたように,猫は飼ってみたいと思う.しかし,上の写真を見て,なんとなくもう飼わない方がいいような気がしてきている. 先日,本ブログの「 人は皆「自分だけは死なない」と思っている 」というエントリで,夏目漱石の「硝子戸の中」を引用した.その一部を再掲する.漱石は,以下のように述懐するのである. 私は宅へ帰って机の前に坐って、人間の寿命は実に不思議なものだと考える。多病な私はなぜ生き残っているのだろうかと疑って見る。あの人はどういう訳で私より先に死んだのだろうかと思う。 私が飼っていた犬はもう死んでしまった.しかし,私は普通にいま生きている.それは何故だろうか.そう考えると,説明しづらいのだが,なにか不条理な気がするのである. 関連エントリ: 子猫と犬の動画