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ブログを読んでくれた方々への感謝

はてな の 近藤淳也氏のブログ を読んでいると,大変感銘を受けることがある.数日前の話になるが,以下のような記述があるエントリがあった: ブログを読んでくれる人が100人いても、実際にコメントやブックマークをしてくれる人はせいぜい数名程度、ということはよくあります。でも、そもそも自分が書いた文章を最後まで読んでくれた、ということだけでも本当はすごいことだと思うのです。これだけ情報がたくさんある世の中で、ブログに来て読んでくれただけでもとてもうれしい、そういうことがもっと伝わるようになれば良いのになあ、という気持ちを込めてはてなスターをつけました。 はてなダイアリーの良さ 全くそのとおりで,これだけ膨大なコンテンツがネット上にある時代に,たとえ検索エンジン経由にせよ,自分の書いたブログをわざわざ読みに来てくれるというのは本当にありがたいことだと思う (なお, 総務省の調査 によれば,2006年3月時点で,日本のブログユーザは868万人になるという.もちろん,そのすべてがアクティブユーザということはないだろうし,また,一人で複数のブログを開設しているユーザも多いだろう.しかしながら,ブログを書きそれを読むという行為は,何百万分の一の確率での出会いと言っても間違いではないのかもしれない). だが,ブログの書き手が読者に対して感謝の念を表すことができるような技術というのは,あまりないのではないだろうか.逆の方向はさまざまなサービスがある.たとえば,上記のはてなスターもそういった技術だろうし,ブログの作者に対してポイントを送ることができるプロバイダもある. 一方で,ブログの書き手が読者に対して感謝の念を表す技術を考えるとしたら,単純にはいかないように思われる.このような技術としては,単純には,ブログを読んでくれた人に対し,いくつかのポイントを与えるようなものが考えられるだろう.そのようなサービスとしては,広告が最も分かりやすいかもしれない (たとえば, モバゲータウン では,広告サイトにアクセスするだけでいくらかのポイントを得ることができる).しかしながら,ブログのような個人メディアでは,そういったサービスは相性が悪いように思う.そもそも,ブログでは,そんなサービスに需要があるかどうかすら疑わしい.結局,ブログのエントリで読者に対して感謝の念を表明するしかないのかもしれない.

心に残る言葉 - 「臨床教育学入門」(河合隼雄)から

今日知った,心に残る言葉を簡単にメモしておきたい. 河合隼雄先生の「臨床教育学入門」 (岩波書店)からの引用である. 筆者(註: 河合のこと)は,思春期の子どもに対してはここからは絶対だめだという「壁」が要ると言っている.壁にぶち当たって,子どもは大人になっていく.壁がぐらついたりすると,子どもの不安は増大するばかりである.と言っても,その壁 は血も涙もある人間がなっているから意味がある.無機物の「壁」では教育にはならない. このような状況は,親子関係のみならず,上司部下の関係,師弟関係などにも当てはまることが多いだろう. 私の親は,今から思えば,十分にこのような「壁 としての役割を果たしてくれたように思う.私も今の年齢になってようやく分かる気がするのであるが,しみじみ有難いと感じる. だが,自分のことを翻ってみれば,仕事においてもプライベートにおいても,私がこのような壁の役割を果たしているとはとても思えないのである.そう考えると,忸怩たる思いを抱かずにはいられない.そもそも自分が壁のような存在になれるかどうかは分からないが,少なくとも,このような忸怩たる思いをいつまでも忘れない自分でありたいとは思う. 関連エントリ: 「好きにならずにいられない」と若者への寛容