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40, 50 代の趣味

 こんな記事があった: 40.50代の人の趣味ってなに? https://anond.hatelabo.jp/20231207095703 その記事に対する、はてなブックマークのコメント: [B! 趣味] 40.50代の人の趣味ってなに? https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20231207095703 私がちょうどこの世代なので、考えさせられる。 私も以前は、時間があれば、仕事以外の分野の勉強(歴史、文学)、音楽(ピアノ、ギター)、料理、旅行、映画、等々を趣味にしたいと考えたことがあった。しかし今は、そんなことは考えていない。 私に今あるのは、時間がないことに対する、ひりつくような焦燥感である。それは、何をしてても頭をはなれることはない。したがって、趣味に没頭することが難しいのである。 これは私と同世代の人間なら共感してくれると思うのだが、この年齢になると、そろそろ人生の終わりが視界の遠くに入ってくる。人生の残り時間を、意識するようになってくるのである。 そうして、今まで私が過ごしてきた時間と、成し遂げた業績を考え、残りの人生でどれくらいのことができるのか想像してしまうのだ。 残念ながら、私は天才ではなかった。そして、残りの人生で、過去の天才が成し遂げてきた業績と同様のものを成し遂げるのも難しいだろう。では、私はどこまでできるのだろうか。 まあ、そうした思いは、典型的な 中年の危機 の一種なのだろう。我ながら、凡庸であることに苦笑せざるを得ない。 しかしながら、目標達成にむけて、私なりに進歩しているのは実感している。特にここ4年くらいは、コロナ禍のせいで、(普段の仕事はあるが)自分の目標達成に専念することができた。私は引き続き、まっすぐに進んでいきたいのである。言い換えると、私の人生をかけるつもりなのである。そこで、私は、上に書いたような趣味を新たに始めることを、あきらめることにした。 正直言えば未練のような思いはあるが、人生の残り時間が限られていることを思えば、何かを捨てるということは避けられないだろう。 そして、時間さえあれば、自分の目標達成に専念していきたい。もう私には時間はないし、自分の人生に後悔したくはない。 また、この目標は、私の仕事の一環でもある。その仕事には定年があるが、定年後も...

若い頃にしかできないこと

先日,若いときにしかできないことなどないという趣旨のエントリを見かけた.それに反論するつもりはないのでリンクは貼らないが,ちょっと思ったことがあるのでここに書いてみたい. 確かに,若い頃にしかできないことなどないだろう.特に勉強はそうである.今のような高度な社会に生きている我々は,好むと好まざるとに関わらず,一生勉強を続けていかなければならない.むしろ,人間とは勉強していく存在であり,勉強すること自体に喜びがある.このブログでも,以前そのような趣旨のことを書いた(参照: 「 人間はどんなところでも,どんな時でも何歳からでも学ぶことができる 」). しかし,人生という,有限の時間のくびきの下に生きている我々は,やりたいことを全てやることはできない.自ずと,やることとやらないこととを選択せざるを得ないのであり,それは,年齢によっても違ってくるのである.それは,年齢というものが,人生の残り時間をも表すものであるからである. 実際,中年になった私は,人生の残り時間を意識する機会が多くなった.頭の能力や体力,集中力はいつまでも今のままであるというわけにはいかない.むしろ,落ちていくばかりである.すると,ほぼ今のような状態で働けるのはあと何年か.10年か.20年か.少なくとも,Knuth のように(参照: 「 D. E. Knuth (クヌース) について 」),80歳近くになってまで,あのような理論的専門書を書き続けるといったことは無理であろう. そうでなくとも,理系は若い頃が勝負である.あまり上品な物言いではないが,研究をしなくなった高齢の研究者に対して,あがってしまったとか,年だから数式を追えなくなった,などといった陰口を聞くことはある.自分でも,現在までの業績と,人生の残り時間を考えて,あと何本の論文を書けるか,などといったことを考えるのは愉快な気分ではない. このような状況では,新しいことを始めること自体に心理的な抵抗がある.これをやることで,今後どれだけ時間を取られてしまうのか,といったことをまず考えてしまうのだ.大げさに言えば,そうした思いは,恐怖に近い.そして,そう考えることによって,新しいことを始めることが億劫になってしまう.私にとってそれは,たとえば,新しい外国語の学習,楽器の演奏,ゲーム(TVゲームでもボードゲームでもなんでも),などである.いずれも,習得...