投稿

4月, 2020の投稿を表示しています

LaTeX メモ ― AUCTeX 入門(その3)

イメージ
(その1) から始まった本ブログの AUCTeX 入門トリロジーも、これが最後のエントリである。このエントリでは、AUCTeX の preview 機能をテーマにしたい。 と言っても、 (その2) までの設定が終われば AUCTeX から外部ビューワを起動できるようになるし、そもそも特に設定することなく、 doc-view を使えば emacs で ps, dvi, pdf などを見ることができる(LibreOffice をインストールしていれば、Office ファイルを読むこともできるようだ)。したがって、AUCTeX のプレビュー機能の必要性はそれほど高くないかもしれない。 しかしながら、AUCTeX のプレビューは有用であるし、私も好きな機能でもある。そこで、今回はもう改めて書くほどの内容はないが、エントリにしてみたい。なお、 (その1) と同様、本エントリの内容は GNU Emacs 26.1, AUCTeX 12.2.0, TeX Live 2019 で試した。さらに、以下では、 (その1) と (その2) で述べた設定は行っているものと仮定する。 プレビュー LaTeX は、Word のような WYSIWYG なツールと異なり、現在の編集の効果を把握しづらい。しかし、ソースとなる tex ファイルから、複数のファイルやツールを用いて最終的な pdf を作成し、編集結果を確認するのというのも手間と時間がかかる。そこで便利なのが、AUCTeX の preview 機能である。 AUCTeX の preview については、論より証拠で以下のスクリーンショットを見れば分かりやすいだろう。 このスクリーンショットは、以下のファイル: sample.tex を、AUCTeX で C-c C-p C-d ( M-x preview-document ) することによって得られたものである。ただし、画像ファイル ` Ghostscript_Tiger.eps ' は配布しないので、各自適当なファイルで試されたい。この画像自体は有名なので、それを入手して eps にするのも簡単である。 そして、preview されたドキュメントを元に戻すには、 C-c C-p C-c C-d ( M-x preview-clearout-document ) とすればよい