若いころに知ってたらなあと思うこと

少し前のエントリであるが,lifehack.orgに,Things I wish I’d known when I was younger(若い頃に知ってたらなあと思うこと)という,興味深いエントリがあった.自分の若い頃を振り返ってみて(まだそれなりに若いつもりであるが・・・),すべてではないにせよ,共感できる内容も多かったので,特に興味深かった項目について以下に紹介したい.なお,以下の項目は一部であり,かつ抄訳意訳なので,興味のある方は是非もとの記事をご覧ください.


  • 大抵のことは大事なことではない(Most of it doesn’t matter)

    (若いときに)私が興奮したこと,心配したこと,自分の時間とエネルギーを浪費したこと,それらの多くは重要ではないことだった.幸せな人生を送るために本当に大事なことは,僅かしかない.それらに集中し,それ以外のことは放っておくということを知っていたら...


  • あることについて,確実に出来ると確信できるまでそれをしないということは,永遠にそれをしないということだ(Waiting to do something until you can be sure of doing it exactly right means waiting for ever)

    最大限有利な立場にたつために誰でも出来ることの一つが,皆の前で,それもしばしば,喜んで物笑いの種になることである.物事を学び,成長していくために,それ以上の方法はない.


  • 仕事や人生において最新の流行を追いかけていくことは,精神的・知的な自殺である(Following the latest fashion, in work or in life, is spiritual and intellectual suicide)

    (流行を追いかければ)あなたはその時の理想の安っぽい模造品たりえる.しかしそうしなければ,あなたは誰の真似でもない唯一の個人である.


  • どんな関係でも破滅させてしまう最も迅速で単純な方法は,ゴシップに耳を傾けることだ(The quickest and simplest way to wreck any relationship is to listen to gossip)

    時間をつぶす最悪の方法は,より多くのゴシップを広めてしまうことだ.ゴシップを広める人々は,今日の伝染病キャリアのようなものだ.


  • すべてのことは,予定の2倍の時間がかかり,期待の半分の結果しか生じない(Everything takes twice as long as you plan for and produces results about half as good as you hoped)


  • どんなに一生懸命そうでないふりをしても,あなたはあなたでいることを避けられない(However hard you try, you can’t avoid being yourself)

    たとえ演技をしたとしても,そうするのはやはりあなた自身である.そして,もしあなたが自分自身を受け入れず,自分の能力の限りにベストを尽くさなかったとしたら,どうして誰かがあなたを受け入れなければならないのだろう?


記事の紹介は以上である.


ここまで書いてきて,自分の若い頃を振り返り,そのときに知っていたらと思うことはなんだろうかと考えたみた.自分なりに苦労や努力はしてきたつもりだが,いま考えればまだまだ頑張れたような気もするし,後悔や苦い思い出も数多い.その上で若い頃に知っていたらということを敢えて挙げるとすれば,戦略的であること,毀誉褒貶に一喜一憂しないこと,そして,継続して努力すること,の3点であろうか.


だがしかし,見方を変えれば,その三点は,少なくとも私にとっては,長い年月をかけて紆余曲折や試行錯誤をしなければ体得できなかった智慧なのかもしれない.たとえ人生をやり直せたとしても,若い頃にそういう確信をもつことは私にはできなかっただろう.結局のところ,若い頃にこうしておけばよかったという後悔はあったとしても,また,その頃に違う選択肢を選んだとしても,私は私であらざるを得なかったのだろうなという気はしている.



追記(2007年9月9日)

若い頃に知っていたらということを,上記エントリでは3点挙げましたが,もう一つ,誠実であることということも追加すべきだと思い至りました.誠実であるという言葉は,使い古されて手垢がついていますが.世の中には,けっきょく上手く立ち回ったほうが利口・勝ち,というような風潮があるとは思いますが,私の経験からは,やはり自分と他人に誠実ということが人生の基本であるように思います.もちろん,私自身が誠実であると主張しているわけではありません.残念ながら.




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