MIT メディアラボの研究 - 「恋人のグラス」と「オーディオ・スポットライト」

Gizmodo と Boing Boing で,マサチューセッツ工科大学 (MIT) のメディアラボの研究に関するエントリがあった:


Lover's Cups - Gizmodo
http://gizmodo.com/gadgets/gadgets/lovers-cups-159491.php


Boing Boing: Wirelessly-enabled wine glasses
http://www.boingboing.net/2006/03/09/wirelesslyenabled_wi.html


これらの記事によれば,MIT のメディアラボの学生,Jackie Lee と Hyemin Chung が,遠距離恋愛をしている恋人のために,「Lover's Cups」というワイングラス(というより,タンブラーに近い)を考案したとのことである.恋人の二人は,それぞれ一つのカップを用いる.この二つのカップはワイヤレスで接続されており,センサーによって,中の液体の状態を検出できる.そこで,一人がカップを持ち上げると,その動きが検出され,二つのカップの赤い発光ダイオード (LED) が輝く.さらに一人がそのカップに口をつけると,もう一人のカップの白のLEDが発光する.そこで,二人は,一緒にお酒を楽しんでいるような気分にさせられるという.


このカップが遠距離恋愛をしている二人に有用であるかどうか,断言できかねるところはある.しかし,このようなアイディアを真面目に(?)取り組もうというのは,我々日本人にはなかなかできないことかもしれない.


話は変わるが,私は以前この MIT のメディアラボに見学に行ったことがある.そのときも,様々な独創的な研究に感銘を受けた.そのとき印象に残ったのが,「オーディオ・スポットライト」という研究である.


超音波ビームで「ねらい定めて」音を伝える新技術
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20020225301.html


メディアラボを訪れたとき,このような独創的な研究を生むアメリカの土壌について,以下のようなことを考えたことを覚えている.アメリカでは,人と違うことを行うことが非常に重要視されているように思われる.その9割以上はくだらないアイディアだが,残りわずかなところで独創的なすばらしいものが生まれてくるのではないだろうか.人からどう見られようと気にせず,新たなことにチャレンジを続けていくこと,そのバイタリティ,こういったものは見習っていかなければならない. 上記の Gizmodo と Boing Boing のエントリを読んだとき,そうことを考えたことを思い出した.翻って,今の自分はどうだろうか.反省することしきりである.


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